特集 緑内障診療ガイド—今日の戦略
Ⅱ.治療の実際
3.手術治療の実際
インフォームドコンセントの要点
中村 誠
1
1神戸大学大学院医学系研究科器官治療医学講座(眼科学)
pp.226
発行日 2002年9月10日
Published Date 2002/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410907922
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話すべき内容
緑内障手術前に患者に話すべき内容の中心は,手術の必要性,治療効果対リスク比(risk per benefit ratio),手術の方法,および予後であろう。これらは,個々の患者における緑内障の型,目標眼圧,視機能を維持したい期間(余命),社会的背景や生活環境によって変わってくる。急性閉塞隅角緑内障に対する周辺虹彩切除術や悪性緑内障に対する硝子体手術など,生理的房水流出路に明らかな異常が存在し,これを是正する手術の場合,その必要性は明白である。また手術が成功すれば,治療目標にほぼ到達するので,われわれも説明しやすく,患者も理解しやすい。
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