今月の表紙
緑膿菌性角膜潰瘍
大野 重昭
1
,
和田 浩卓
1
1横浜市立大学眼科
pp.113
発行日 2000年2月15日
Published Date 2000/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410906685
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周辺部の角膜潰瘍は免疫反応によって起こることが多いのに対し,中央付近の潰瘍は感染性が多い。この症例は58歳の男性で,左眼の異物感,視力低下を主訴に受診した。左眼の著明な毛様充血,中央から耳側にかけての広範な角膜潰瘍,輪状膿瘍,前房蓄膿がみられた。潰瘍周辺の進行縁を擦過したところ,多数の好中球とともに緑膿菌が検出された。抗生物質の局所,全身治療により,潰瘍は徐々に消失しつつある。
患者は皮膚の基底細胞癌に罹患しており,免疫能の低下があった。
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