特集 インフォームドコンセント時代の眼科外来診療マニュアル—私はこうしている
集学的治療に必要な他科の知識
ベーチェット病—いま,皮膚科では
佐藤 伸一
1
1金沢大学医学部皮膚科学教室
pp.250-252
発行日 1999年9月30日
Published Date 1999/9/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410906592
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ベーチェット病は眼,皮膚,粘膜,血管病変を主徴とし,関節炎,発熱などの全身症状,ときに予後不良な中枢神経症状や血管病変を呈する原因不明の疾患である。ベーチェット病の病因については不明であるが,好中球の機能亢進を始めとした過敏反応が,その病因において重要な役割を演じていると考えられている。ベーチェット病の症状は多岐にわたるため,眼科,皮膚科,内科が互いに緊密な連携をとりあって診断・治療に当たるべき疾患である。このうち皮膚科の主な役割は,ベーチェット病をその皮疹から診断・評価することにあり,眼科からベーチェット病の皮疹の検索についてコンサルトを受けることもしばしば経験する。
以下,皮膚科医がどのような皮膚病変の存在をもって,ベーチェット病と診断するのかについて概説したい。
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