特集 インフォームドコンセント時代の眼科外来診療マニュアル—私はこうしている
外来診療のポイント(主訴から診断まで)—私はこうしている
色覚異常
岡島 修
1
1三楽病院眼科
pp.67-70
発行日 1999年9月30日
Published Date 1999/9/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410906538
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色覚異常は先天異常と後天異常とに分けられる。前者は大部分が赤緑異常で,X染色体劣性型の遺伝形式をとる。後者は網脈絡膜疾患,視神経疾患に伴って発現し,青黄異常となることが多い。
これらの検査には,目的に応じて色覚検査表・色相配列器・アノマロスコープなど種々の検査器具が用いられる。したがって色覚異常を正確に診断するためには,それぞれの器具の使用目的とその限界の正しい認識が必要である。特に先天色覚異常では,進学・就職,遺伝,色誤認の実態など,受診者の疑問にできるだけ答えることも眼科医の責務である、このような説明は,現在治療法のない色覚異常の場合には,治療と同様の意義を持っ重要な診療行為と考えるべきである。
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