眼科検査法についての私の考え
目から鱗の眼科検査機器について
永田 誠
1
1永田眼科
pp.199
発行日 1998年10月20日
Published Date 1998/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410906109
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眼科医になって約半世紀の間に最大の時間と努力を傾注した検査といえば,細隙灯顕微鏡検査である。眼科医になってはじめの5年間は戦前からの細隙灯顕微鏡はあったが,実際には使うことがなかった。検査は専ら集光レンズとルーペによる斜照法で行われた。教室の検査室にはツァイスのコンベルグ細隙灯顕微鏡があったが,新入局員は使うべからずという札がぶら下げてあって,使う気にならなかった。こっそりと仲間で使ってみても,水晶体の前?は見えても後?は見えない。調整も大変だったし,実用的とは感じられなかった。
Vogtの細隙灯顕微鏡アトラスは図書室にあり,角膜内皮の図もちゃんと書いてあったが,この器械では偉い先生が見てもとても角膜内皮は見えなかったと思う。
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