特集 設備投資と技術革新
技術革新の現状と将来
検査機器について
林 康之
1
1順天堂大学臨床病理学
pp.558-559
発行日 1981年7月1日
Published Date 1981/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541207501
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現在の臨床検査機器が検査需要の拡大,精度の向上,新規検査の開発など現場の要請に応じて製品化され市販されてきたことはいうまでもない.また,開発製品化にあたっては理工学分野の基礎技術の進歩に負うところが大きく,その恩恵に浴していない分野はまずないであろう.臨床検査部が病院内で中央化し独立した業務範囲となり始めた約30年前には検査機器といえば顕微鏡,フラン器,乾燥器などであって全自動分析器とか形態分類機器などはアイデアさえ持たなかった.それが最近の電子工学の発達は臨床検査業務自体を工場生産の域にまで押し上げつつある状況である.以下現状の紹介と将来の予測を述べるわけであるが,検査機器の開発が臨床検査を変化させるといえるほどに進歩の速度は早く予測できない面も多いこと,誤解,早のみこみも考えられることは寛容いただきたい.
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