特集 眼科検査法を検証する
Ⅴ.網膜・硝子体疾患
硝子体サンプルの利用法
阿部 俊明
1
1東北大学医学部眼科学教室
pp.188-190
発行日 1998年10月20日
Published Date 1998/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410906105
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目的
手術方法や手術器具の発達,また薬剤の眼内投与などが積極的に行われるようになり,硝子体手術成績は著明に改善してきた。これらは,硝子体の研究が進み,網膜への影響などを詳細に解析できるようになったことにもよる。硝子体の研究は,in vitroの研究とともにin vivoでの解析も当然のことながら重要になり,それらは,眼疾患の病態解明に必要不可欠なものとなる。しかしながら,眼内の硝子体量には限りがあり,また,眼疾患あるいは眼内の状況によっては,さらに採取する量が限られる場合がある。この硝子体サンプルは,重要な情報をもたらしてくれるが,この操作のために,以後の手術操作がやりにくくなったり,合併症を引き起こしては,なんのための硝子体サンプル採取かわからなくなるので,解析に必要な量は安全に採取されなければならない。
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