眼科検査法についての私の考え
高価な検査機器の功罪
新家 眞
1
1東京大学医学部眼科学教室
pp.23
発行日 1998年10月20日
Published Date 1998/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410906055
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「眼科検査法について—私の考え」というテーマで小文を寄せてほしい旨の依頼を受けたが,検査法について最近頭をよぎるのは,“私の考え”よりもむしろ“私の恨み?”とでも言うようなのが多い。大変残念なことではある。
近年のコンピュータやレーザーをはじめとするテクノロジーの進歩により,眼科的な精密な検査法およびそのための機器は飛躍的発展を遂げた。そして次々に新しい検査法とそのためのハイテクノロジーの機器が発売され,そのほとんどが1台,1,000万前後から数千万円と大変高価なものである。清水弘一名誉教授がどこかで,眼科の手術用機器のkgあたりの原価はジェット戦闘機なみと書いておられたと記憶しているが,実にそうであり,国立機関に勤める筆者としては欲しくてもそう簡単には何でも買えず,申請書を毎年空しく書き続ける(大抵当たらない)ことになってしまう。
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