Ojo
日帰り手術と入院手術のメリット・デメリット
奥平 晃久
1
1西神戸医療センター眼科
pp.133
発行日 1994年10月30日
Published Date 1994/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410904054
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このタイトルは意味深である。まず医師の立場か,患者の立場か。さらに病院,有床診療所,一般開業医による違いもある。もちろん純粋に医学的な問題も含んでいるし,医師の倫理的問題にも絡んでくる。私のような若輩があまり偉そうなことをぐたぐた並べるのもはばかられるので,自身のわずかな経験から述べさせていただく。
欧米,特にアメリカでは諸々の事情で大部分の手術が入院なしで行われつつある。それには経済的事情が大きいようだが,この傾向をそのまま日本へ応用することはできない。天理よろづ相談所病院眼科は日本では比較的早く日帰り手術を導入した施設であろう。十数年前,当科の白内障の手術入院待ちは3年に達した。高齢者のなかには手術の夢を抱いたまま他界される方もあった。このようなやむを得ない状況のもとで入院待ち期間を短縮すべく,まず当時の若年者のPEA単独手術が日帰り手術の対象となり,ECCE+IOL,PEA+IOLへと適応は広がっていった。
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