Japanese
English
連載 眼の組織・病理アトラス・92
脈絡膜血管腫
Choroidal hemangioma
大西 克尚
1
,
猪俣 孟
1
Yoshitaka Ohnishi
1
,
Hajime Inomata
1
1九州大学医学部眼科学教室
pp.1074-1075
発行日 1994年6月15日
Published Date 1994/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410903859
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脈絡膜血管腫choroidal hemangiomaは良性血管性過誤腫である。脈絡膜は血管に富んだ組織であるが血管腫の発生は少ない。脈絡膜だけに血管腫が存在する孤立型(図1)と,スタージ・ウェーバー症候群に合併したびまん型(図2)の2種類がある。孤立型血管腫は30歳台までに発見されるが,びまん型血管腫は顔面にも血管腫があるために学童期までに診断されることが多い。
スタージ・ウェーバー症候群は母斑病の一つで,三叉神経の支配領域の顔面皮膚に片側性の血管腫があり,特徴的な顔貌をしている。皮膚病変と同側の脈絡膜に血管腫があり,輪部結膜血管の拡張,緑内障を合併することがある。頭蓋内に石灰化があり,てんかん,知能障害を伴う。
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