文庫の窓から
麻嶋灌頂小鏡一紙
中泉 行信
1
,
中泉 行史
1
,
斎藤 仁男
1
1研医会
pp.1892-1893
発行日 1993年11月15日
Published Date 1993/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410901973
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麻嶋流眼科の治療法は仏法僧の鳴き声で有名な,三河国宝来寺(愛知県南設楽郡鳳来町。真言宗,鳳来寺。大宝3年利修仙人開創と伝えられる)の薬師如来(峯薬師。日本三薬師のひとつ)の霊告によって伝授されたと記されている(「麻嶋灌頂小鏡之書」「麻嶋灌頂小鏡眼病口傳書」)のが一般的であるが,その後の伝援の系統も一様ではないように思われる。本書は紫野,大督寺(京都紫野大徳寺町。臨済宗大徳寺派の本山。大澄国師妙超開山。1319年,赤松則村開基)より伝授された秘方といわれるが,その内容を略述する。
本書はおよそ80葉,全1冊(四周双辺,毎半葉10行,木版用箋,24.0×15.7cm)よりなり,漢字,片仮名混りの和文にて精写されたものであるが,その内容は他の「麻嶋灌頂小鏡之巻」とは趣を異にしている。
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