連載 眼科手術のテクニック—私はこうしている・57
エクソプラントの選択と置き方(1)
沖波 聡
1
1佐賀医科大学眼科学教室
pp.1568-1569
発行日 1993年9月15日
Published Date 1993/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410901820
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エクソプラント法はインプラント法と比べると短時間で手術を行うことができるし,強膜の損傷が少ない。最周辺部の裂孔に対してはインプラント法を行うこともあるが,すべての裂孔に対してエクソプラント法を行うことができる。部分的バックリング法ではバックル材料を角膜輪部に平行に縫着することが多いが,深部裂孔に対しては輪部に垂直に縫着することもある(radial buckling)。部分的バックリング法の適応は,網膜剥離の範囲が限局しており,裂孔が一つか,複数でも一定の範囲に集まっている場合である。輪状締結はバックル効果が永続的であり,広範囲の変性巣・網膜裂孔,高度の網膜剥離,硝子体牽引の強い症例,無(偽)水晶体眼などが適応となる。筆者はほとんどの症例で輪部に平行な方向にシリコンスポンジをおくので,その手技について述べる。原則として手術用顕微鏡を使用する。
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