連載 眼科手術のテクニック—私はこうしている・51
Pneumatic retinopexyの適応
荻野 誠周
1
1愛知医科大学眼科学教室
pp.279-281
発行日 1993年3月15日
Published Date 1993/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410901475
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
Pneumatic retinopexyはガスにより網膜裂孔をタンポナーデして網膜下液の吸収をはかり,復位した裂孔部の冷凍凝固またはレーザー光凝固斑が瘢痕化するのを待つものである。これは裂孔原性網膜剥離の手術をより容易にするものであるが,復位成績を向上させるものでは決してない。この術式には避けえない問題点が2つある。
1つは,網膜下液の少なくとも一部が硝子体腔内に排除されるので,色素上皮細胞が硝子体腔内に撒布されることである。増殖性硝子体網膜症の発症促進または悪化の大きな要因になる。
Copyright © 1993, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.