特集 眼科治療薬マニュアル—私の処方箋
鎮痛薬投与の実際
平光 忠久
1
1浜松医科大学眼科
pp.60-62
発行日 1992年10月30日
Published Date 1992/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410901347
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角膜,結膜,強膜,虹彩などの前眼部・外眼部の疾患や眼窩内疾患には眼痛を伴う疾患が多く,しばしば激しい眼痛のために患者は日夜悩まされることがある。視力の回復が望めない時は激しい眼痛から患者を救うために眼球摘出を余儀なくせざるを得ないこともある。また種々の術後にも眼痛が起きることはよくある。眼痛は眼症状の内でも最も重篤な症状である。
一般に疼痛は局所に物理的,化学的刺激が加えられた時でも.炎症による時でも局所の知覚神経の末端に種々の化学伝達物質(プロスタグランディン等)が作用することにより生じる。大部分の鎮痛剤はこれらの化学伝達物質を抑制する非ステロイド性抗炎症剤であり,一般に消炎,解熱および鎮痛作用を有する。
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