連載 眼科手術のテクニック—私はこうしている・38
角膜移植とのtriple procedureのコツ
杉田 潤太郎
1
1眼科杉田病院
pp.167-170
発行日 1992年2月15日
Published Date 1992/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410901010
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角膜移植とのtriple procedure
全層角膜移植の必要な眼に,ある程度進行した白内障が認められた場合,角膜移植をすることにより,この白内障がより進行することはあっても,よくなることは考えられない。Triple procedureにおける危険因子は,角膜屈折度の変化によるIOL度数決定の困難さや,術後炎症の遷延化あるいは感染頻度の上昇などが考えられる。
これに対して,角膜移植後にIOL手術を行う場合では,IOLの度数計算はより確実なものとなるが,その間有用視力が得られないという欠点がある。また大きな危険因子として,白内障手術を契機に,graft failureの起こる危険が増すことである。
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