Japanese
English
論述
50歳未満の患者に対する人工股関節置換術
Total Hip Replacement in Patients Younger than 50 Years of Age
山室 隆夫
1
,
奥村 秀雄
1
,
浜渕 正延
1
Takao YAMAMURO
1
1京都大学医学部整形外科学教室
1Department of Orthopaedic Surgery, Faculty of Medicine, Kyoto University
キーワード:
人工股関節置換術
,
total hip replacement
,
50歳未満の患者
,
patients younger than 50 years
,
手術適応
,
indications
Keyword:
人工股関節置換術
,
total hip replacement
,
50歳未満の患者
,
patients younger than 50 years
,
手術適応
,
indications
pp.1128-1136
発行日 1983年11月25日
Published Date 1983/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408906847
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はじめに
Charnley式人工股関節置換術(以下THR)の長期成績をみると,局所の条件がよく人工関節の器種の選択が合理的で手術手技が正しく行われた症例においては多くは日整会判定基準で90点以上の好成績を維持している7).しかし,骨の萎縮が強い場合とか亜脱臼位でソケットが挿入されるなど,悪い条件下においてなされたTHRは術後10年の間には成績がかなり低下する傾向がある8).また,high density polyethylene(以下HDP)のソケットの摩耗は確実に進み,われわれ8)の計測では年平均0.2mmである.これらの点より考えると,50歳未満の年齢でのTHRは20年後あるいは30年後にはいろいろの問題をきたすことが予想される.
そこで,50歳未満の年齢において止むなくTHRを行った症例について術後の経過を観察し,その問題点について検討すると共に手術手技や器種の選択について考察を加える.
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