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特集 第43回日本臨床眼科学会講演集(5)1989年10月 名古屋
学術展示
渦静脈結紮と前房フレアー
Flare in the anterior chamber following ligation of vortical veins
小山 信之
1
,
堀内 二彦
1
Nobuyuki Koyama
1
,
Tsugihiko Horiuchi
1
1慈恵医大眼科
pp.1074-1075
発行日 1990年7月15日
Published Date 1990/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410900265
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- Abstract 文献概要
緒言 渦静脈の循環障害は,網膜剥離手術時,眼窩腫瘍,強膜炎,頸動脈—海綿静脈洞瘻などにみられ,渦静脈循環障害が眼循環障害や眼圧に与える影響についての報告は多いが,渦静脈結紮が血液房水柵に与える影響についての基礎的実験は少ない。そこで,渦静脈結紮と前房フレアーの関係について基礎実験を行い興味ある結果を得たので報告する。
実験方法 実験材料には体重2.0〜3.6kgの成熟有色家兎を6羽使用した。測定装置としてOCVM(oculo cerebrovasculometer)により眼圧を,レーザーフレアーセルメーター(FC1000,興和社)により前房フレアー値を測定した。渦静脈結紮切断のためにはバルビツレート静脈麻酔下で行い,眼圧ならびに前房フレアー値測定にはキシロカイン点眼麻酔のみで行った。渦静脈結紮切断は,輪部結膜を上半周切開剥離し,手術用顕微鏡下で右眼の渦静脈を2本,左眼の渦静脈を1本5.0絹糸にて結紮切断した。眼圧と前房フレアー値の測定は,塩酸フェニレフリン点眼散瞳下で行い,渦静脈結紮前ならびに結紮直後より30分毎に上述の装置を用いて行った。
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