Japanese
English
特集 第43回日本臨床眼科学会講演集(2)1989年10月 名古屋
学術展示
老人性白内障の疫学調査—第3報 問診調査の分析(Ⅰ)
Epidemiology of senile cataract. Report 3. Evaluation of data through questionnaire
加藤 信世
1
,
佐々木 一之
2
,
柴田 崇志
2
,
加藤 桂一郎
3
,
鹿野 道弘
3
,
尾羽沢 大
4
,
小暮 文雄
5
,
藤原 隆明
6
,
小原 喜隆
7
,
糸井 素一
8
,
秋山 健一
9
,
奥山 茂美
10
Nobuyo Katoh
1
,
Kazuyuki Sasaki
2
,
Takashi Shibata
2
,
Keiichiro Katoh
3
,
Michihiro Shikano
3
,
Hajime Obazawa
4
,
Fumio Kogure
5
,
Takaaki Fujiwara
6
,
Yoshitaka Obara
7
,
Motokazu Itoi
8
,
Ken-ichin Akiyama
9
,
Shigemi Okuyama
10
1東京女子医科大学衛生公衆衛生
2金沢医科大学眼科
3福島医科大学眼科
4東海大学医学部眼科
5独協医科大学眼科
6杏林大学医学部眼科
7独協医科大学越谷病院眼科
8京都府立医科大学眼科
9国立東京第二病院眼科
10国立仙台病院眼科
pp.512-513
発行日 1990年4月15日
Published Date 1990/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410900124
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
緒言 高齢化社会を迎えた現在,眼科受診者の中で老人性白内障が占める割合はきわめて高くなっている1)。従来の老人性白内障研究は,その主体が生化学的ないしは臨床的研究であり,疫学的観点からのアプローチはわが国では少なかったと言える。著者らはわが国の老人性白内障患者の実態の把握,発症につながる危険因子の検索などを目的に,多施設による疫学的研究を行っている2,3)が,その一部を紹介する。
対象および方法 対象は石川県能登地区S町(以下,能登地区と略)に在住する40歳以上の一般住民298名と福島県の太平洋側に位置するF町(以下,福島地区と略)の一般住民196名をA調査の対象とした。B調査の対象は全国7施設の病院眼科を受診した白内障患者411名である。方法は問診と眼科的観察よりなり,前者は白内障疫学班作成の調査票1,それぞれA調査票,B調査票で問診を行った。眼科的観察は,水晶体を散瞳下に細隙燈顕微鏡検査で観察し,白内障の程度を班研究分類法4)に従い,病型,程度分類した。この他,視力検査,眼圧検査,眼底検査を行った。白内障所見は1眼を以てその症例が示す所見とした。結果の検定はx2検定と,交絡因子の年齢を補正した検定としてMantel-Haenszel法によった。
Copyright © 1990, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.