今月の表紙
落屑症候群の毛様突起 走査電子顕微鏡写真
杉田 新
1
,
稲谷 大
2
1おおつか杉田眼科
2福井大学
pp.286
発行日 2021年3月15日
Published Date 2021/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410213924
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- 文献概要
本写真は米国留学時代に得られた落屑症候群の剖検眼を赤道部で半切して,毛様突起の外表面(毛様体無色素上皮の基底面)を硝子体側から走査電子顕微鏡(SEM)で見たものであるが,毛様突起の外表面に,特徴的な形態の落屑物質が観察される。SEMは組織の表面,自由表面と基底面の観察に優れており,毛様突起と落屑物質の三次元的位置関係がよくわかる。
毛様突起にみられる落屑物質を高倍率で観察すると,細線維の集合から成っており,変性した毛様体無色素上皮基底膜の細線維との間に連続性が認められたことから,落屑物質は変性した基底膜に由来することが示唆される。
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