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特集 今が旬! アレルギー性結膜炎
アレルギー性結膜炎診療のピットフォール
Pitfall of clinical diagnosis of allergic conjunctivitis
橋田 徳康
1
Noriyasu Hashida
1
1大阪大学大学院医学系研究科眼免疫再生医学講座
pp.30-34
発行日 2019年1月15日
Published Date 2019/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410213011
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はじめに
アレルギー性結膜炎(allergic conjunctivitis:AC)は疾患頻度が高いので,日常診療で多く遭遇する疾患であり,患者数も多い。臨床医の診断や治療医における経験値も高いことに加え,しっかりとした診断ガイドライン1,2)が確立されており,診断に苦慮する機会は少ないと思われる。ただ,患者の“目が痒い”という訴えのみを信じて,抗アレルギー薬を投与したり,症状が緩和されない症例に対してステロイド点眼を漫然と処方したりすることが,ときどき見受けられる。ACに関する定義・検査・病態メカニズム・治療に関しては他稿に譲ることとして,本稿では,日常診療で陥りがちな,一見ACのように見えるが,実は別の病態が隠れている症例や全く別の病態を呈している症例の呈示により,AC診療において気をつけなければならないピットフォール(落とし穴)について概説する。
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