今月の表紙
あんパン虹彩
佐藤 衣莉
1
,
井上 幸次
2
1多根記念眼科病院
2鳥取大学
pp.937
発行日 2018年7月15日
Published Date 2018/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410212744
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症例は48歳,男性。既往歴として,10年前より糖尿病を指摘されていたが,治療は不定期のため血糖コントロール不良であった。
眼病のため近医を受診し,高眼圧に対して点眼・内服治療するも症状の改善の兆しがないため当院に紹介され受診した。初診時の視力は右0.7(1.0×+0.25D()cyl−2.00D 30°),左光覚(−)であった。4年くらい前より左眼視力は失われていたとのことである。眼圧は右15mmHg,左62mmHgであった。前眼部は角膜混濁,浅前房,過熟白内障,瞳孔は全周の虹彩癒着を認め,“あんパン虹彩”を呈していた。眼圧下降目的のため周辺虹彩切開術を施行し,前房は深くなり,眼圧は16mmHgに下降した。
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