Japanese
English
今月の表紙
Acute annular outer retinopathy
Acute annular outer retinopathy
小林 巧
1
,
北川 順久
1
,
川村 昭之
1
,
寺崎 浩子
2
1日本大学病院
2名古屋大学
pp.629
発行日 2018年5月15日
Published Date 2018/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410212677
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
症例は26歳,女性。右眼耳側視野欠損があることに気づき近医を受診した。精査目的で当院へ紹介され受診となった。初診時の視力は右(1.0),眼圧は19mmHg,前眼部・中間透光体に炎症所見はなかった。右眼眼底には視神経周囲に環状の白色病変(white annular ring)を認めた。
光干渉断層計(OCT)では白色病変に一致してellipsoid zone(EZ)の消失がみられた。白色病変内部では外境界膜も消失していた。フルオレセイン蛍光眼底造影,インドシアニングリーン蛍光眼底造影では異常所見を認めなかった。多局所網膜電図(ERG)では白色病変内部に一致して振幅の低下を認めた。以上より,急性帯状潜在性網膜外層症(acute zonal occult outer retinopathy:AZOOR)の一病型,acute annular outer retinopathy(AAOR)と診断した。経過とともに白色病変は中心窩を越えて拡大,不鮮明になり消失した。
Copyright © 2018, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.