増刊号 眼科基本検査パーフェクトガイド—理論と実技のすべてがわかる
Ⅱ 検査の診断・治療への活用法
緑内障の診断・治療に関する検査
坂田 礼
1
,
相原 一
1
1東京大学医学部附属病院眼科
pp.276-284
発行日 2017年10月30日
Published Date 2017/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410212482
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緑内障疫学調査(多治見スタディ)において,緑内障の新規発見率は約9割であることが判明し1),積極的に眼科を受診する,あるいは人間ドックを受けない限り,緑内障は(進行例を除いて)早期に発見することが困難な疾患であるといえる。医療サイドとしては,眼科での検査・診察や人間ドックの眼底写真読影にて,緑内障の存在を示唆させるような眼圧上昇や視神経乳頭陥凹拡大所見などを見逃さないようにしなければいけないが,眼圧レベルや視神経乳頭所見からすぐに緑内障と確定診断できるわけではないことに注意したい。ここでは緑内障の診断に至る一連の検査をまとめていく2)。検査は多岐にわたるため,通常は数回に分けて検査を行い,総合的な判断を下していくことが多い。
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