増刊号 眼感染症の傾向と対策—完全マニュアル
Ⅲ.疾患別:診断・治療の進め方と処方例
5.ぶどう膜・網脈絡膜疾患
眼トキソプラズマ症
蕪城 俊克
1
1東京大学医学部附属病院眼科
pp.248-253
発行日 2016年10月30日
Published Date 2016/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410212052
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POINT
■先天性感染と後天性感染があり,近年後天性感染の症例が増えている。
■本邦では10%前後に感染の既往があるが,ほとんどは不顕性感染である。
■活動性病変は1〜3乳頭径大の白色〜黄白色の境界不明瞭な病巣で,網膜後極部に起きることが多い。
■先天性感染は通常両眼性で黄斑部に陳旧性瘢痕病巣がみられ,その周囲に再発を起こす。
■後天性感染は片眼性が多く,陳旧性病巣が存在せず,トキソプラズマIgM抗体が陽性になる点が先天性感染と異なる。
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