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連載 目指せ!眼の形成外科エキスパート・第21回
転移した眼窩腫瘍の取り扱い方法—まさかの時の診療手引き
How to manage a malignant orbital tumor patient suffering from metastasis
大島 浩一
1
Koh-ichi Ohshima
1
1岡山医療センター眼科
pp.672-676
発行日 2016年5月15日
Published Date 2016/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410211793
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はじめに
本稿では,転移した眼窩腫瘍の取り扱い方法について述べます。いずれにしても,普通の眼科医が治療に関与できる病態ではありません。しかし,「何も知らなくてよい」ということでもありません。これらの患者が,いつ眼科外来を訪れるかわからないのです。
では,どのように対処すればよいでしょうか。まずは,常日頃から悪性眼窩腫瘍ではないかと疑える環境を整えておくことです。そのうえで,紹介すべきルートを確保しておくべきです。さらに患者が腫瘍の治療を受けている間,および治療終了後も,紹介先と連携しながら眼症状に関して経過観察できれば,これ以上のことはありません。ここで大切なことがあります。それは治療方法,治療に伴う合併症,そして治療の限界をある程度知っておくことです。このことは,悪性眼窩腫瘍に限ったことではありません。
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