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特集 緑内障治療の副作用・合併症対策総ざらい
前房内チューブインプラント
Postoperative complications of tube shunt surgery(anterior chamber type)
木内 良明
1
Yoshiaki Kiuchi
1
1広島大学大学院医歯薬保健学研究院総合健康科学部門視覚病態学
pp.178-184
発行日 2016年2月15日
Published Date 2016/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410211699
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はじめに
2012年4月からわが国でもバルベルト(Baerveldt®)緑内障インプラントが保険診療で使えるようになった。トラベクレクトミーと異なる手技,眼圧下降機序,術後管理などに戸惑うことが多かったものの,欧米との積極的な情報交換,術者間の情報共有が急速に進んだ。その結果,従来の線維柱帯切除術で眼圧を制御できなかった高眼圧の症例の治療材料として期待以上の効果を得ることができるようになった。バルベルト緑内障インプラントだけでなくアーメド(AhmedTM)緑内障バルブも認可を受けて,チューブシャント手術は今や難治性の緑内障患者の治療に確固とした地位を占めるようになってきた。
術後早期の好成績に喜んでいるうちに,徐々にチューブシャント手術特有の合併症が出現して,術者や患者を悩ませる事態となっている。チューブ手術特有の合併症とその対策について述べたい。
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