今月の表紙
X染色体若年網膜分離症
間瀬 智子
1
,
大野 晋治
1
,
坂本 泰二
2
1旭川医科大学眼科学講座
2鹿児島大学
pp.134
発行日 2016年2月15日
Published Date 2016/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410211693
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症例は16歳,男児。幼少時より両眼の視力が不良であったが,原因不明といわれていた。先日,弟が当科にて先天網膜分離症と診断されたため,精査目的に当科を受診した。
初診時視力は右0.1(0.3),左0.1(0.3),眼圧は右16mmHg,左15mmHg。両眼黄斑部に車軸状の類囊胞様変化がみられ,光干渉断層計(optical coherence tomography:OCT)では黄斑部に広範な網膜分離が認められた。周辺部網膜に網膜分離所見はなかった。網膜電図では律動様小波の減弱と,陰性b波が観察された。以上の検査所見から先天網膜分離症と診断した。
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