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細隙灯顕微鏡は近年普及がいちじるしく,眼科診療で必要不可欠のものとなりつつあります。写真技術の進歩で前眼部の写真はたやすく撮れるようになりました。しかし細隙灯顕微鏡で観察した所見を記録する場合はスケッチが主となり,写真は装置や技術の困難さとあいまつてあまり行われませんでした。私は普通の細隙灯顕微鏡に簡単な装置をとりつけることにより,細隙光で観察した所見をカラー写真で容易に記録することが出来るようになりましたのでここにそのあらましを報告いたします。
撮影装置は写真1のように顕微鏡の腕をはさんでしめつけ固定する部とカメラを保持する部よりなつております。これを写真2のように細隙灯顕微鏡にとりつけます。細隙灯顕微鏡はGoldmann 900でございます。カメラはレンズをとり去つて使用しますのでレンズ交換可能な一眼レフなら何でも良いと思いますが,私はミノルタSR−1を使用しております。第1図に細隙灯顕微鏡とカメラの光学系の簡単な模式図をしめします。細隙灯顕微鏡の接眼レンズ部の視度調節リングをまわし,接眼レンズを引き出し,最大に近く引き出しますと細隙灯顕微鏡の焦点は接眼レンズより約6cmのところに結びますので,ここにフイルム面がくるようにカメラを固定し,微細なピントの調整はピント調整桿をたて,視度調節リングをまわし,一眼レフカメラのピントゲラスでおこないます。
A method is described for slit-lamp photo-graphy of the anterior part of the eye. As refractive system the ordinary built-in ocular and objective lenses are utilized. The focusing and photography is performed with one-mirror flex camera body placed 6cm behind the ocular glasses of the biomicroscope.
The described method enables photography of images at five-fold magnifications, a feature which has not been attained by other conven-tional methods.
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