特集 眼科外来診療マニュアル—私はこうしている
外来診療のポイント—私はこうしている
所見からみた疾患
前房異常
島川 真知子
1
Machiko Shimakawa
1
1国立病院医療センター眼科
pp.1535-1540
発行日 1989年9月30日
Published Date 1989/9/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410210986
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前房は眼内の異常を知らせる窓口ともいえる部位であり詳細に観察したい。
その観察,検査手順の要点を表1に示す。微塵,蛋白,浮遊細胞があればぶどう膜炎を疑い,緑内障発作などと鑑別する。これに前房蓄膿を伴っていれば鑑別すべき疾患はかなり限られてくる。混濁が赤いという程度から凝血塊を見るまで前房出血があれば,外傷や手術の既往のない限り虹彩ルベオーシスの存在を示唆する。前房が浅い場合は眼圧から緑内障や脈絡膜剥離などと鑑別する。
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