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特集 第40回日本臨床眼科学会講演集 (3)
学術展示
ベーチェット病とHLA
Human leucocyte antigen (HLA) in Behçet disease
奥脇 賢一
1
,
福島 一哉
1
,
石川 哲
1
Ken-ichi Okuwaki
1
,
Kazuya Fukushima
1
,
Satoshi Ishikawa
1
1北里大学医学部眼科
pp.654-655
発行日 1987年6月15日
Published Date 1987/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410210065
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- Abstract 文献概要
緒言 ベーチェット病の原因は未だ不明であり,多方面からの研究が諸家により報告されている.しかし我々は,本病の原因は宿主側因子と環境因子の二つに絞れると考えている.宿主側因子として,免疫遺伝学的立場からの研究,特にHLA抗原との相関1)について多数の報告がなされている.日本人ではHLA-B51との間に強い相関性が見出せるという報告が過去にあった.諸外国においてもB51との相関が同様に認められたとの報告がある.しかし,それとは逆に相関が弱いか認められないとの報告もなされている.さらに,B51頻度を病型別,男女別に分析した研究結果では,ベーチェット病においてB51に連鎖した遺伝素因は男女・病型等により相関性に差があるとの報告がある.また,最近の疫学調査2)では,罹患者数,臨床症状の変化等が認められるとの研究報告がなされている.さらに,本病発症の原因の一つである環境は,時代と共に変化しており,そのため宿主側因子としての免疫学的素因であるHLAにも変化がくるものと考え,特定のHLAを保有する患者について,初発年次においても差異が認められると思われる.したがって,ここでHLAを検査することは意義あることである.
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