Group discussion
眼科と東洋医学
竹田 眞
1
1札医大
pp.552-553
発行日 1987年5月15日
Published Date 1987/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410210041
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第2回目の臨眼における"眼科と東洋医学"のグループディスカッションは,演題も10題集まり,またパリの演題が2題登場し,活況を呈した.沢山の眼科の先生方が東洋医学に興味を持たれているのを知り,嬉しく思いました.
第1席は"実験糖尿病性白内障に対する牛車腎気丸の薬効検索"と題し,金沢医大,小島正美先生が発表された.数年来,streptozotocin誘発白内障ラットを用いて漢方薬の阻止作用について検討されているが,今回は牛車腎気丸の効果をグルタチオン量,総蛋白量,ソルビトール量,含水率およびNa+/K+比を測定された.これらの結果では明らかな牛車腎気丸の効果を説明しえなかったが,細隙灯写真による判定では投与群において白内障出現時期の遅延が見られ,混濁の進行状態を見たとしている.このことより全身的な状態が白内障進行を阻止していると考えられた.討論として八味丸と牛車腎気丸の違いについて質問があった.牛車腎気丸での死亡率が高いとのことであった.
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