Group discussion
眼科と東洋医学
竹田 眞
1
1竹田眼科
pp.570-571
発行日 1990年4月15日
Published Date 1990/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410900142
- 有料閲覧
- 文献概要
本年は一般演題11題と藤平先生による特別講演があり,予定を15分程オーバーする熱心な討論となりました。年々一般演題が増え,毎年新しい方が登場されるのでうれしく思いました。本年はいつもの常連に加えて,樋口,深作,黒木,日笠の諸先生がこのグループディスカッションに初参加されました。この会発足当時は演題が4〜5題と少なく,あの手この手で色々な先生に口をかけて発表して頂いていた頃を想い出しました。
一口に東洋医学と申しましてもハリあり,漢方あり,中医派あり,日本漢方ありと色々な方が参加されます。それぞれに微妙に異なる言葉の定義があり,それらの先生同志の討論がなかなかかみ合いません。そのうえ眼科的(西洋医学的)に東洋医学的療法の効果が正しくなされているかという問題もあります。そこで第1回,第2回の会のあとに発表の先生に集って頂き,どの様に会を運営するかについて御相談申し上げました。その時の課題ではどうやって会員の共通語を作っていくかということが出ました。西洋医学と東洋医学の間の共通語,ハリと漢方の共通語,各流派間の共通語などを作るのは非常に困難なことです。結果最近の会の雰囲気は,診断と治療は東洋医学的に,効果判定は西洋医学的に(当然眼科の診断は西洋医学的に)という発表をすることで大体のコンセンサスを得ているように思います。
Copyright © 1990, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.