GROUP DISCUSSION
色覚異常
深見 嘉一郎
1
1福井医大
pp.1077-1081
発行日 1985年8月15日
Published Date 1985/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410209530
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1.先天性全色盲20症例の総括
大庭紀雄(鹿児島大) いわゆる先天性全色盲と診断される症例はごくまれであるが,色覚異常を理解するためによい材料となるから,古くからよく調べられている.演者は過去10年ほどの期間すこしずつ症例を集めてきたが,ようやく20症例を集積自験することができた.そこで,資料を整理総括し公表したい.遺伝形式,視力,諸種色覚検査表成績,眼底所見などにつき補遺的知見を報告する.また,いくつかの症例で行われた心理物理測定成績や弁色能,さらにジストロフィー(錐体ジストロフィー)との疾病概念問題についてもふれてみたい.
市川宏(名大):①視力はどのような分布でしたか.②眼底に黄斑異常を示すものとoptic discに異常を示す例を示されたが,完全型と不完全型という病型と関係ないか.③逆プルキンエを示したblue cone monochromatらしい例を示されたが,どのくらいの明るさレベルのとき逆プルキンエは起るでしょうか.明るさ条件を教えてください.④先生の説明によると,出生後に発症してくるものもあるといわれるが,そうなると本症はstationalといえなくなる.本症をcone dysfunction syndromeの一部と考えておられるか.
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