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特集 第38回日本臨床眼科学会講演集 (その4)
学術展示
網膜下液の粘度と臨床所見との関係
Clinical features and viscosity of subretinal fluid in rhegmatogenous retinal detachment
松田 久美子
1
,
船坂 芳江
2
,
樺澤 泉
2
Kumiko Matsuda
1
,
Yoshie Funasaka
2
,
Izumi Kabasawa
2
1高木眼科
2愛媛大学眼科学教室
pp.644-645
発行日 1985年5月15日
Published Date 1985/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410209435
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- Abstract 文献概要
緒言 網膜下液の粘度は,これまでの著者ら1,2)ならびにHammerら3)の測定によると,血清よりは粘稠で,液化硝子体とは同程度からそれ以上に粘稠なものまでであった.この粘度と臨床所見さらにその構成成分との関連性について検討した.
方法 実験材料として,網膜下液は手術時の排液創にテフロン針を当てがい吸引採取したものの内,混入赤血球が1×104/mm3以下のものを用いた.血清および摘出眼球より得た液化硝子体と上記網膜下液は,室温で3,000回転5分間遠心後の上清を用いた.粘度は円錐平板型回転式粘度計(東京計器社製E型)により,37℃,0.5mlの液量で測定した.網膜下液の上清が0.5ml以上あった25例は原液の粘度を,0.5ml未満の54例については生理食塩水による5倍希釈液の粘度を測定した.臨床所見と粘度との関連性については多変量解析で検討した.構成成分のうち,ヒアルロン酸はJourdianらの方法,蛋白質はLowry-Folin法,グリコペプチドはフェノール硫酸法で測定した.
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