増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第4集
血液検査
51.血液粘度
谷口 興一
1
1東京医科歯科大学・第2内科
pp.1746-1748
発行日 1989年9月10日
Published Date 1989/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402222740
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●血液粘度と血液組成
血液は液体成分である血漿中に有形成分である血球(赤血球,白血球,血小板)を含む懸濁液であり,血球の体積百分率hematocrit(Ht)は40〜50%である.
静止状態において赤血球はbiconcaveの円板状で直径7〜8μm,中心陥凹部の厚さ1μm,周囲の最厚部は約2.4μmである.流血中では速度に応じて円板状から弾丸状に変形し,内径8μm以下の毛細血管内でも通過できるが,生食液中ではコンペイト状を呈し,弾性が低下する.一方,血漿中にはタンパク質や低分子の有気・無気物質を含んでいる.
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