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(1)眼内人工レンズの需要の増大に伴い,眼科専門医が基本的手技として修得するために,大学における卒業教育のカリキュラムの中にルーチンとしてその手術をとり入れ教育を試みた。
(2)移植された人工水晶体の種類は,前房レンズで,計画的嚢外摘出術にひき続き一次移植で行った。前房レンズでとりあげられてきたかっての合併症の問題の見直しも含め検討した。
(3)対象は60歳以上の老人性白内障で,片眼の手術適応例31人31眼であった。
(4)術後視力の改善は全例術後0.5以上の矯正視力を得た。
(5)術中合併症はiris tuck 5,浅前房4,前房出血2,デスメ膜剥離1であった。
(6)術後合併症は,瞳孔異常4,レンズの回転3,眼圧上昇(一過性)2,虹彩炎2,嚢胞状黄斑浮腫1であった。しかし,いずれも臨床上重大な問題となるものではなかった。
(7)角膜内皮のcell lossは,平均18.4%であった。
以上の結果から,教育の場においても,人工水晶体手術を計画的に行えば,安定した成績が得られ,シムコタイプの前房レンズは,手術手技が容易であり,重篤な併発症が少なく,我々の意図を満足するものであった。
We have set a standardized method for implantation of anterior chamber lens developed by Cilco (SAC 3, MT-3). This method was applied to 31 eyes of 31 patients requiring unilateral cataract surgery. The surgical manipulation was simple and was free of serious complications. The endothelial cell loss of the cornea was 18.4%. This method is now practiced in our postgraduate course for intraocular lens implantation.
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