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第87回日本眼科学会印象記
吉岡 久春・他
1
1久留米大学
pp.1313-1339
発行日 1983年10月15日
Published Date 1983/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410209038
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第101席能美俊典氏ら(島根医大)はサルに週2度タルクを静注し,3〜4週後眼摘し,病変部網脈絡膜を光顕および電顕で観察し,病変部はタルク粒子の直接作用と脈絡膜循環障害による二次的なものとによると考えた。これに対し,慢性閉塞実験としての特色の有無(宇山氏)色素上皮レベルよりの螢光漏出があるにかかわらず,検眼鏡的限局性網膜剥離がみられない理由および螢光漏出部はどの時期で,その大きさ(吉岡)などの質問があった。
第102席菅田安男氏ら(都立駒込病院)は超音波Aモード法のR.F.信号を利用し,生体眼の網膜などの薄膜厚の計測を目的として,A.時間領域,B.周波数領域を用い,もっとも可能性の強いのは,ケプストラム法で0.1mmまでわかったが,対応は慎重であるべきで,すぐれた振動子の開発が望まれると結論された。これに対し,波形が少しきたないようで,もっときれいな波形がとれないか(三重大?)の質問と座長太根教授より将来臨床的応用がひろがるだろうとの追加があった。
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