文庫の窓から
眼科諸流派の秘伝書(16)
中泉 行信
1
,
中泉 行史
1
,
斉藤 仁男
1
1研医会
pp.532-533
発行日 1983年4月15日
Published Date 1983/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410208888
- 有料閲覧
- 文献概要
25.豁開活眼睛
わが国最大の眼科流派といわれる馬嶋流眼科については既に多くの研究者によって今日その全貌が次第に明らかにされてきているが,その秘法,秘伝書などの深奥を探究するにはなお相当な時間が必要とされるようである。
一子相伝の形で受継がれてきた眼科秘伝書は大抵の場合,各々流派の流儀保持のため師弟,門弟以外には固く秘していたので秘伝書に他の諸流派の伝法,秘法,流儀などを全面的に採り入れて作成されたものは数少ない。「豁開活眼睛」は眼科秘伝書の中でも,そうした他の諸流派の妙術を多数採り入れ,その内容をより豊かにしている珍書の一つである。「豁開活眼睛」を紹介するに当って,そうした作者の意を端的に示しているのが本書の序文であると思う。以下その序文を掲げる。
Copyright © 1983, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.