Japanese
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連載 眼科図譜・305
視神経乳頭過誤腫を伴った結節性硬化症の1例
A case of tuberous sclerosis with hamartoma of the optic disc
桐渕 和子
1
,
丸山 博
Kazuko Kiribuchi
1
,
Hiroshi Maruyama
1東京女子医科大学眼科
pp.428-429
発行日 1983年4月15日
Published Date 1983/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410208867
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本症(Burneville-Pringle母斑症1))は1880年に初めて報告され,常染色体優性遺伝を示す代表的な神経皮膚症候群の一つである。近年その診断は顔面皮脂腺腫,痙攣発作,精神運動発達遅滞という従来の三大主徴に加え,CTや検眼鏡的に頭蓋内石灰化および眼底病変を直視することに重点がおかれるようになった。発生頻度は一般人口10万人に対して数人のorderとされるが,網膜腫瘍,Van der Hoeveのいわゆるphakomaがしばしば経験されるのに対して,乳頭腫瘍は本邦では極めて稀であり,parapapillar veilとして病変が視神経乳頭に波及したものを除外すると,広瀬・永江2),石田3)による当時の眼底スケッチの記載をみるのみである。今回自験例70数例を検討した中より,1例に同所見がみられたので報告する。
症例:8歳,女子。
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