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特集 第36回日本臨床眼科学会講演集 (その4)
学術展示
色覚異常により発見された染色体異常(睾丸性女性化症)の一家系
A family of testicular feminization syndrome discovered by color vision deficiency
安間 哲史
1
,
市川 宏
1
,
成田 収
2
Tetsushi Yasuma
1
,
Hiroshi Ichikawa
1
,
Osamu Narita
2
1名古屋大学医学部眼科
2名古屋大学分院産婦人科
pp.531
発行日 1983年4月15日
Published Date 1983/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410208887
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- Abstract 文献概要
女性の色覚異常者は男性の約20分の1とその頻度は少ないが,遺伝学的にみて興味深い家系に時々遭遇する。今回報告した家系は,就職のための色覚検査を希望して来院した色覚異常の女性を発端者として発見された染色体異常(睾丸性女性化症)の一家系である。
発端者は25歳の女性であり,色覚検査を希望して当科を受診した。色覚検査成績は典型的な第2色盲であったが,父親の色覚が正常であり,また本人が無月経であったことから染色体検査を施行した。結果は46XYであり,睾丸性女性化症に色覚異常を合併した症例と結論された。家系調査を施行すると,発端者の妹にも睾丸性女性化症と色覚異常の合併をみた。また,発端者の祖叔母は色覚異常を伴わない睾丸性女性化症であった。
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