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特集 第36回日本臨床眼科学会講演集 (その2)
学術展示
向精神薬服用患者におけるERGの障害
The effect of psychotropic drugs on elcctroretinogram
森 敏郎
1
,
尾上 正軒
1
,
白井 淳一
1
,
田沢 豊
1
,
佐藤 敬司
2
,
切替 辰哉
2
Toshiro Mori
1
,
Shoken Onoe
1
,
Junichi Shirai
1
,
Yutaka Tazawa
1
,
Keiji Sato
2
,
Tatsuya Kirikae
2
1岩手医科大学眼科学教室
2岩手医科大学神経精神科学教室
1Department of Ophthalmology, School of Medicine, Iwate Medical University
2Department of Neuropsychiatry, School of Medicine, Iwate Medical University
pp.226-227
発行日 1983年2月15日
Published Date 1983/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410208827
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- Abstract 文献概要
緒言向精神薬の副作用の一つとして眼障害があり,時には網膜色素変性症などの網膜障害も生じることが報告されている。そこで今回は,向精神薬服用患者のERG・a, b, c波と律動様小波を測定することにより,これらの変化と薬物服用量との関係を検討し,向精神薬の網膜各層におよぼす影響を電気生理学的に調べた。
対象および方法対象は,岩手医大神経精神科に入院している眼科疾患の既往のない精神分裂病患者20名(男15名,女5名)40眼で,患者の平均年齢は34.0歳(21〜61歳)である。これらの対象の眼底は,検眼鏡要上いずれも正常である。向精神薬の平均服用期間は5.0年(1カ月〜11年)である。また,服用している向精神薬の種類は単一薬剤ではなく,各例でそれぞれ数種類にわたっているので,クロルプロマジン量に換算して服用量を算出した。
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