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生体の炎症や免疫反応に深くかかわっている物質の一つとして,ロイコトリエン(LTs=SRS-A)の存在がクローズアップされて来ているが,眼炎症にLTsがどのように関与しているかは未だ解明されていない。
今回,抗SRS-A作用を持つとされるKC−404を用いて,ウサギの実験的ぶどう膜炎がどのように抑制されるかを検討して次の結果を得た。
(1)卵白アルブミンをウサギの硝子体中に注入して起こさせたぶどう膜炎に対しては,かなり有意の抗炎症効果が認められた。
(2)牛血清アルブミン注入によるアルサス型ぶどう膜炎に対しては炎症が強すぎたためか,コントロールとの間にはっきりとした有意差は認められなかった。
(3) Carrageeninをウサギの硝子体中に注入して起こさせたぶどう膜炎に対しては,効果を比較検討するほどの炎症が起こらなかった。
以上より,眼炎症においてもロイコトリエンの関与があろうことが示唆された。
A group of substances, including leucotrienes, have been shown to be closely involved in inflam-mations or immunological reactions. Leucotrienes appear to be the essential component of slow-react-ing substance A (SRS-A) which causes asthma. A substance 'KC-404' was recently developed which possesses anti-SRS-A effects in at least 3 ways: dilatation of the bronchus, competition with SRS-A and inhibition of release of SRS-A. We evaluated, in this study, the effect of KC-404 against experi-mental uveitis in rabbits by administering it sub-conjunctivally and into the cul-de-sac.
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