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特集 第35回日本臨床眼科学会講演集 (その6)
学術展示
網膜色素変性症における眼球常存電位と副腎皮質ホルモンの日内変動
Diurnal variation of the clinical electrooculogram and adrenocortical hormone (cortisol) in normal and pigmentary dystrophies
玉井 信
1
,
福与 貴秀
1
,
清沢 源弘
1
Makoto Tamai
1
,
Takahide Fukuyo
1
,
Motohiro Kiyosawa
1
1東北大学医学部眼科
1Department of Ophthalmology, Tohoku University School of Medicine
pp.1174-1175
発行日 1982年9月15日
Published Date 1982/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410208719
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- Abstract 文献概要
緒言さまざまな生体機能にはリズムがあり,その組合せにより生命が保持されている。生体リズム最大の同調因子(Zeitgeber)は光である。近年光受容器である視細胞外節の再生もその例外でないことが明らかになった1,2)。更にその再生機構および視細胞全体を支えている色素上皮細胞の活動性を反映する眼球常存電位(Sp)にも日周性リズムが存在する3,4)。今回Spの日内変動とともに細胞の糖質代謝,電解質代謝に最も大きく影響する副腎皮質ホルモンの血中濃度の目内変動を正常者,定型的網膜色素変性症患者,下垂体機能異常者で観察した。
方法および症例Spの測定方法は先に報告した4)。血中副腎皮質ホルモンとしてコーチゾールを測定した。Spの測定に先立ち採血し大塚アッセイ研(徳島)に依頼しRIA PEG法(栄研イムノケミカル)にて測定した。正常者6名(25歳より50歳,男5名女1名)呈色素変性症患者5名(18歳より55歳,男4名,女1名)はERG;測定不能,EOG:平坦型,中心視力:0,4以上,視野:20°前後の人を選んだ。遺伝型はいずれも劣性遺伝であった。下垂体機能異常者2名(いずれも女子)はクッシング症候群により下垂体全摘出術を受けた者1名(デキサメサゾン1.5mg投与)とシーハン症候群1名(ステロイド剤投与なし)でいずれも本院内科に入院中である。
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