病的近視の視力予後に関する研究—眼軸長よりの検討

Possibility to forecast the visual acuity of pathological myopia

　強度近視外来を1975年から78年までに来院した5歳から72歳までの−8.25D以上の病的近視，男子83名（136眼），女子120名（185眼）計203名321眼を対象とした。これらにつき，視力川折度検査，超音波による眼軸長の測定および眼底検査を行った。

　その結果，30歳代で眼軸長を測定することにより，将来の視力値の予測がある程度可能であった。すなわち，30歳代で眼軸長が27mm以下であれば，将来（50〜60歳）共0.7以上の視力を，28mm程度では将来0.6〜0.3へ，29mm以上では，0.2以下の視力となることが予測された。そして，この視力低下の主因は年齢と共に増加する眼底後極部の網膜脈絡膜萎縮症と考えられた。

It seems to be helpful for the prospective design of life of patient if the visual acuity of the patholo-gical myopia can be predicted on the basis of the axial length. For this purpose, we examined the cor-rected visual acuity, the refraction and the axial length of 321 pathological myopic eyes (over -8.25 D) in 203 patients whose age ranged from 5 to 72 years.