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Ⅳ.集団検診及び治療に関する検討
1.診断基準及び治癒判定について
1)診断基準
従来の集団治療成績はMac Callanの病期別分類,或は之に準じたもの,及び症状を示す内務省衛生局分類26)に分けられているが,その両者を考慮して作られたのがWHO及び文部省トラコーマ班の分類である。この病期及び症状の差が劃然と認識されていない為に従来の諸報告に於ても当然治癒率に差を生じて来るものと思われる。農村及び都会に於ける検診にありては,同一医師でも病期及び症状についてその判定に差が生じ易いが,これは症状の記載の不充分なことは基くことが多く,著者自身が注意しながら未だその弊害より脱しきれない。病期の区別に関しては農村,特に未治療地に於てはMacCallanの示す病期に従つて進行する例が比較的多いと考えられるが,都市に於ては自然或は治療による無瘢痕治癒,或は手術療法に依る瘢痕化治癒があり,ト病期の鑑別が不能となる如き条件が存在するのでMac Callanの分類のみに頼ることに不適当で,殊にTr.Ⅰb, Tr.Ⅱbの如きはMac Callanが混合感染と考えていたものであり,彼の見解,又はその年代或は地域に於けるトが日本に於けるものと相違がある。このことは桐沢教授19)20)21)も屡々述べられた事である。
The present author have been conducting mass-treatment of trachoma, mainly with children of primary schools of rural areas as objects. We will give some comments based on the result, with some critical remarks on the past reports.
1. Administration of antibiotics is effective in curing mild cases of trachoma to a high rate, but the severe cases, especially those of advanced grade, are hard to cure thereby.
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