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日本トラホーム予防協会々誌
トラコーマ集団治療に関する研究—第3報 集団治療に於ける難治性及び抗療性トラコーマについて(前編)
Report 3 Refractory Trachoma in Mass-Treatment (Part 1)
浅水 逸郎
1
Itsuo Asamizu
1
1東北大眼科
1Dept. of Ophth., School of Medicine, Tohoku Univ.
pp.21-25
発行日 1960年5月15日
Published Date 1960/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410206957
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I.緒言
第1報に於て著者が施行し,且つ経験したトの抗生物質及び手術療法に関し上記の治療のみによつては治癒し難い症例も多いことを記載した。此の点につき更に若干の成績を追求した。
即ち抗生物質単独療法に於ては第1報第1〜第4表に見られる如く,抗生物質の1日の点眼回数を増加し,或はその治療期間を延長せしめても,Tr.Ⅱ,Tr.Ⅲは過半数が未治癒であつた。此の様な症例を難治性トと称し,之に更に強力且つ適当な治療(各種抗生物質,収斂剤或は手術療法も含む)を行えば,その相当数が治癒するが(第1表参照)これによつても治癒し難い症例も亦存在すること,或は又,臨床的に治癒と考えられても再発,再燃をくり返し如何にしても遠隔治癒を認めない症例があることは否定出来ない事実である。
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