Japanese
English
臨床実験
緑内障に関する研究 第15編—緑内障の早期診断成績
Studies on Glaucoma Part 15:A Report on the Early-Diagnosis of Glaucoma.
湖崎 弘
1
,
武田 真
1
,
満田 博年
1
,
東 郁郞
1
,
中谷 一
1
Hiroshi Kosaki
1
1大阪大学医学部眼科
1Dept. of Ophth., Osaka University School of Medicine.
pp.1123-1128
発行日 1957年8月15日
Published Date 1957/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410206122
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I.序
緑内障は現今迄数多くの人々によつて,種々研究されて来たが,尚その本態は不明であり,罹患率も高く,予後は一般に不良で,而もその早期診断はなかなか容易ではない。また老人に多く見られるので,初期は屡々老視として見逃されることもある。かくの如く緑内障は臨床上重要な疾患であるため,昨今欧米各地では,早期に診断を確定し,適切な指導方針によつて患者に療養方針を正しくさせ,希望と光明を与え,更に経過を観察し,又新しい薬剤や新しい早期診断法,治療法を試みるために別にGlaucoma Clinicを設立し,緑内障研究に多大の貢献をしている1)。
この趨勢に促されて,私達も新しく緑内障研究室を設け,主として早期診断と,一面緑内障の経過観察を目的として,各種の試験を施行している。尚検査は病室に余裕のないため,すべて外来で行つている。今回は約一年間の早期診断の成績について発表する次第である。
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