Japanese
English
臨床実験
後嚢切開を同時に行う嚢外水晶体摘出法
Extra-capsular lense extraction with posterior capsular incision
呉 基福
1
,
呉 基良
1
K. Go
1
1呉基福眼科研究所
1Ophth. Laboratory, Formosa.
pp.1322-1326
発行日 1956年10月15日
Published Date 1956/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410205828
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緒言
白内障手術後に直面する難点として従来から次の二つが挙げられている。即ち術後絶対安静の苦痛と後発白内障の発生である。前者はCorneo-scleral suture(Liegard suture),Corneoconju-nctival suture(Verhoff suture),其他結膜結膜縫合法に依り早期離床が可能となつた為,其の苦痛が幾分解決された。又後者に対してはIhtraca-psular extraction (Elschnig's methode Barra-quer's methode,或はExtraktion mit Schlinge)の応用に依り其の発生を見なくなつた。併しIn-tracapsular extraction (以下嚢内)は技術的に見て殊に初心者にとつては容易な事でなく,又後発白内障の術後虹彩炎を併発しない特長がある反面手術適応範囲が狭く術中に於て高度な硝子体脱出や虹彩脱出,網膜剥離等を起し易いので東洋では未だ普及されていない。従つて勢ひ習熱したExt-racapsular extractionを行う場合が多く不愉快極まる後発白内障の発生は依然として眼科医にとり面倒な問題となつている。
後発白内障発生の予防として古くからExtra-capsular extraction (以下嚢外)に次で,水晶体質を出来るだけ残留させない様種-に工夫が行われて来た。
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