Japanese
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綜説
最近の眼科新藥に就て(2)
Recent new drugs in ophthalmology
大橋 孝平
1
1慈恵大
pp.1149-1157
発行日 1956年8月15日
Published Date 1956/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410205789
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6.夜盲に対する薬剤
a.アダプチノール
アダプチノールAdaptinolはルテインより誘導した植物色素Heleninの製剤で暗順応に重要な物質とされ,宮沢,楠部,植村氏等の多くの記載を見る。1T5mg.1日4〜5Tを内服する。正常者に内服させると4〜5日連続で効を示し,第1,2次暗順応が促進され,衣笠氏等は網膜色素変性にカリクレインと併用して暗順応に改善を認め,池田氏は小口氏病に,岡氏は網膜色素変性と白点状綱膜炎に用いて改善を見ている。
私共の症例では第1例,27歳男子,第2例,55歳女子の網膜色素変性2例に42,36Tを用い視力視野の改善と,多少の暗順応促進を認めたが,小口氏病の1例にはメチオニンを併用したが無効であつた(第1,2図)。
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