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1.はしがき
乳頭隣接網脈絡膜炎Retino-chorioiditis juxta-papillarisは1908年Edmund-Jensenによつて始めて記載されたものであり,本症の特徴とするところは,(1)乳頭に隣接して綿片様乃至舌状の混濁潤巣の現われること,(2)盲点から周辺へ拡る扇状の視野欠損が証明されることと考えられている。然し,更に本症の定型的な症例に於ては,この混濁巣が乳頭の1〜2倍径にして網膜面より軽く隆起し,之により網膜血管は陰顕し,乳頭は浮腫,混濁,充血状,時に附近の網膜に軽い出血を認める。又屡々僅かの硝子体混濁があるが,視力障害は左程強くない等の症状が挙げられている。
このように,定型的な諸症状を具えていなくても,実際,前述の2特徴により本病として取扱われている場合が多い。そうすると,更に,症状の極めて軽い場合を考えると,乳頭隣接部の混濁病集が,乳頭径より遙に小さくても,又扇形の視野欠損が,絶対欠損でなく,比較的欠損として証明せられる場合であつても,前記2特徴をさえ具えていると為し得る故に,一応本病と考えてよいことになりはしないか。
1) In the cases, complaining monches volantes, haziness or asthenopia and, moreover, having no remarkable change in fundi, we can frequently find, in case of carefulness, slight change at the adjoining part of disc and fanshaped relative defect radiating from Mariotte's blind spot in the visual fields.
2) The author considers such case as "a mild case of Edmund-Jensen's disease".
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